昨今の睡眠薬事情として、不眠を訴えたらまずデエビゴを選択されることが多いのではないでしょうか?
入眠困難にも中途覚醒にも効果があり、依存性も少ないとされるデエビゴは使い勝手がいいですよね。
悪夢の副作用が特徴的ですが、ベルソムラに比べてデエビゴで減ったとされています。
しかし、抗生剤との併用について、注意することは変わりないのでお気をつけて。
そして実はオレキシン受容体拮抗薬の第3の薬、ダリドレキサント(クービビック)という薬が2024.12から発売となっているのでいつか記事にします。。。
オレキシン受容体拮抗薬(DORA)
特徴
- 寝る30分前に飲む。←効果が出るまで30分かかる。
- 服用したらベッド上安静が理想。
- 食事による影響があり、食直後の服用で効果発現が遅延する。→空腹時に飲む。
作用点
- オレキシン(OX)2受容体、ないしはオレキシン(OX)1受容体に拮抗する。
レム睡眠:筋肉は休息して、脳は覚醒=夢を見る。
ノンレム睡眠:体温は下がり、筋肉は活動する。脳は眠る。
- OX1R:レム睡眠を抑制=阻害すると悪夢を見る。
- OX2R:ノンレム睡眠を抑制。
ベルソムラとデエビゴの違い
スボレキサント(ベルソムラ)・レンボレキサント(デエビゴ)
作用機序 | CYP3A阻害薬 | 高齢者 | 重度の肝障害 | 一包化 | |
ベルソムラ | OX1R・OX2R | 禁忌 | 減量 | 慎重投与 | ✕ |
デエビゴ | OX2Rに強い | 2.5mgに減量 | 通常量 | 禁忌 | ◯ |
- ベルソムラ:OX1RとOX2Rを同程度に阻害(レム睡眠を増加させる)→悪夢を見る。
- デエビゴ:OX2Rを強く阻害→悪夢は少ない(1.4%)、異常な夢(1.8%)
・ベルソムラで寝つきはよくなったが、中途覚醒がある。→デエビゴに変更する。
副作用
悪夢
- 悪夢による不安を抱かせない説明の仕方
「夢を見たと強く印象に残ることがあります。これは睡眠時間が増えることで、夢を見ている時間が増えるからだと考えられており、自然の睡眠リズムに近い状態と言えます。」
DORAと悪夢
- BZ系ではレム睡眠を抑制し抗不安作用がある。
- DORAに変更すると抗不安作用が消失した状態で夢を見る時間が長くなるため悪夢に繋がる。
併用注意
・ベルソムラ、デエビゴ共に主にCYP3A4で代謝される為、CYP3A阻害や誘導薬の併用に注意。
ベラパミル(ワソラン)やジルチアゼム(ヘルベッサー)、マクロライド系(アジスロマイシンを除く)→デエビゴ(2.5)に減量して処方する。
ベルソムラはマクロライド系(クラリスロマイシンetc)と禁忌。ベラパミルとジルチアゼムは10mgへの減量を検討して併用注意。