慢性心不全は新しい機序の薬物も増えてきており、治療の選択肢が広がりつつあります。
しかし、治療を受けている患者本人からすれば生活に関わる疑問が多いことは当然のこと。
食事を中心に生活環境が治療の一環となる心不全において必要なことはまずはここから。
初見で簡易的にうっ血を判断する材料を知ることも大切です。
簡易的なうっ血の判断
頸静脈
- 仰臥位で頸静脈が虚脱していたら血管内容量を失っている。
→利尿し過ぎ - 座位や立位で頸静脈が張っている場合は頸静脈怒張と呼ばれ、うっ血が進んでいると考えられる。
→利尿が必要 - 下肢浮腫があるものの、頸静脈が張っていない。
→浮腫の原因は下肢筋肉による静脈灌流不全、低Albによる浮腫
Alb3.5未満では浮腫がみられることが多い。
体重
- 1日2kgの増量は生理的な体重増加を超えているので、心不全の増悪と捉える。
- 体重はあるが低栄養が疑われる場合はおやつでカロリーを維持している可能性がある。
→甘いものではなく、チーズやちくわなど蛋白質の多いおやつを提案する。
水分摂取について
軽症の心不全では1日1200-1500mlを目安にする。
重症になるにつれて厳格に体重や尿量、むくみ、うっ血をみて管理していく。
- 心不全が増悪して入院治療となるようなら水分制限が必要。
- 日常的にはほとんど必要ない。
- Naを排出する必要はあるが、腎血流量を保つために水分は必要。
水分制限をすれば心臓にはいいが、腎臓には悪い。水分を取れば腎臓にはいいが、心臓には悪い。
最終的にはどっちつかずとなり、心臓を守る選択をせざるを得ず透析不可避となる。
最終的にはどっちつかずとなり、心臓を守る選択をせざるを得ず透析不可避となる。
シックデイ
- ループ利尿薬は中断によって心不全が増悪することがあるため、DMのように一概に中止とは言えない。
食事がほとんど取れないのに薬だけ服用していると脱水を起こす→「食べられなくなったら連絡ください」
ちなみに
ループ利尿薬が予後を悪化させる報告があり、用量が多いほど予後が悪い。