妊婦さんのインフルエンザの治療はタミフルもイナビルもリレンザも使えます。
では授乳は?
実は長年の使用から授乳を中止する必要はないとされています。
添付文書上は投与可とはならないため、経験として使える薬剤を知りましょう。
インフルの予防とワクチンについても参考にしてください。
ついでに妊婦さんに使える風邪の漢方も!
妊婦
- 4-12週が器官形成期
インフルエンザ
治療
タミフル・イナビル・リレンザ
- 妊婦に使用することができる。
- 服薬中も授乳を続けることができる。
ゾフルーザ
- 妊婦や服用中の授乳は避けた方がよい。
予防
- インフルエンザ患者と濃厚接触した場合のタミフルやイナビル、リレンザ投与は80%程度の予防効果がある。
- 濃厚接触した妊婦に対して、タミフル1日1錠10日間連続投与を行う(保険適応外で10割負担となる)。
ワクチン
- 妊婦はインフルエンザによる肺炎などの重症化リスクが高い。
- ワクチン接種により先天異常の増加はない。
- 妊娠初期にインフルエンザにかかると神経管閉鎖障害の先天異常が増えるが、インフルエンザの直接的な作用ではなく、高熱によるもので、適切な治療があれば抑えられる。
- 6ヶ月未満の乳児にワクチン接種は認められていないが、妊婦がワクチンを接種することで胎児が母体免疫を獲得できる。
以上よりワクチン接種を行ってもよい。「産婦人科診療ガイドライン2020」
風邪
・妊婦は一般的には虚証である。
- 頭重感、悪寒、風邪の引き始め:香蘇散
- 肩が凝り、汗が少ない実証:葛根湯
- 鼻炎:小青竜湯
- 咳:麦門冬湯