多汗症

【多汗症#2】腋窩多汗症2つの外用!エクロック・ラピフォート

多汗症

多汗症の中でも特に腋窩に悩んでる時の治療薬です。

触らずとも手で広げられるエクロックと

ワイプで拭き広げるラピフォート

両剤とも高コリンの副作用に注意して使ってください!

Quiz

腋窩多汗症の治療薬について誤っているものはどれか。2つ選べ。

  1. 緑内障があると禁忌となる。
  2. 前立腺肥大があると禁忌となる。
  3. 使用により体温上昇の恐れがある。
  4. エクロックゲルは直接手で触れないで塗布することが可能である。
  5. ラピフォートワイプは不織布1枚を両腋窩に使用する。

a b

  1. ‪✕‬閉塞隅角緑内障にのみ禁忌となる。
  2. ✕‬前立腺肥大症により排尿障害がある場合に禁忌となる。
  3. ◯抗コリン作用により発汗が抑制されるため、体温が上昇する可能性がある。熱中症に注意。
  4. ◯エクロックゲルは付属のアプリケーターを使用して直接手で触れずに塗布が可能となる。
  5. ◯ラピフォートワイプは使い捨ての不織布が個包装されている。1枚を両腋窩に使用する。使用後は必ず手を洗う。

ソフピロニウム(エクロック)

薬理作用

  • 抗コリン作用
    閉塞隅角緑内障、前立腺肥大症による排尿障害がある場合に禁忌

用法

  • 1日1回腋窩に塗布する。
  • 1本20gで14日分

使用方法

  • 左右にポンプ1押しずつ使用する。
  • 汗をよく拭いてからアプリケーターの上部に1ポンプ分出し、アプリケーターで薬液を腋窩全体に塗り広げる
  • アプリケーターに残った薬液はティッシュで拭き取るか水で洗い流す。
  • 手にとって塗らないように注意、手についたら直ぐに水で流す

グリコピロニウム(ラピフォート)

薬理作用

  • 抗コリン作用
    閉塞隅角緑内障、前立腺肥大症による排尿障害がある場合に禁忌。
  • 汗腺のM3受容体に結合し、AChの結合を阻害することで制汗作用を発揮する。
    →体温が上昇することがある。

用法

  • 1日1回、不織布1枚で両腋窩に薬液を塗布する。

使用方法

  • 使い切りのワイプ剤。
  • 1日1回就寝前に1枚で両脇を拭く。
  • 1回分が個包装されており携帯しやすく、塗布後30秒で薬液が乾燥する。
  • 腋窩以外には使用できず、薬液が眼に入ると羞明・霧視が現れるため顔には塗布しない。
  • 使用後は手で眼に触れず、直ちに手をよく洗う

エクロックとラピフォート

効果

  • ソフピロニウムとグリコピロニウムの有効性の比較試験はない。

副作用の違い

ソフピロニウム(エクロック)

皮膚炎(6%)、紅斑(6%)

グリコピロニウム(ラピフォート)

羞明、散瞳、霧視、ドライアイ、排尿困難、頻尿、口渇、接触皮膚炎、湿疹が1%以上

ワイプを直接手で触らなければいけない分、目に関する副作用が多く生じてるように感じる。

問題

Quiz

腋窩多汗症の治療薬について誤っているものはどれか。2つ選べ。

  1. 緑内障があると禁忌となる。
  2. 前立腺肥大があると禁忌となる。
  3. 使用により体温上昇の恐れがある。
  4. エクロックゲルは直接手で触れないで塗布することが可能である。
  5. ラピフォートワイプは不織布1枚を両腋窩に使用する。

a b

  1. ‪✕‬閉塞隅角緑内障にのみ禁忌となる。
  2. ✕‬前立腺肥大症により排尿障害がある場合に禁忌となる。
  3. ◯抗コリン作用により発汗が抑制されるため、体温が上昇する可能性がある。熱中症に注意。
  4. ◯エクロックゲルは付属のアプリケーターを使用して直接手で触れずに塗布が可能となる。
  5. ◯ラピフォートワイプは使い捨ての不織布が個包装されている。1枚を両腋窩に使用する。使用後は必ず手を洗う。