GLP-1作動薬は、インスリンを必要とする2型糖尿病にインスリンと併用する形で使用することができます。
GLP-1作動薬とインスリンを別々に注射するのは大変なので、同時に打てる配合薬があります。
ただし、想像のできる通り、インスリンの投与量を増やそうとするとGLP-1作動薬の投与量も増えてしまいます。
そこに使い分けるポイントがあります。
2種類の薬の違い、ソリクアとゾルトファイを比べましょう。
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- ◯1日1回投与の時効型インスリンにGLP-1作動薬を追加した薬剤である。
- ◯インスリンとGLP-1作動薬が配合されているため、インスリンの量を増やそうとするとGLP-1作動薬の投与量も増える。少ない投与量ではGLP-1作動薬の投与量が不十分となりうる。
- ◯ソリクアはインスリン20単位、ゾルトファイは50単位が最大量となる。
- ✕ソリクアは投与できるインスリン単位が少ないため、インスリン抵抗性が高い肥満患者にはゾルトファイで高用量のインスリン投与に備える必要がある。
比較
- ソリクア←痩せ型(インスリン抵抗性低い)
- ゾルトファイ←肥満型(インスリン抵抗性高い)
ソリクア
・インスリングラルギン+リキシセナチド(ランタス+リキスミア(単剤では販売中止予定))
- Maxで20インスリン単位
→20単位以内の投与でで十分な量のGLP-1作動薬(リキシセナチド)を投与できる。
→20単位を超えるインスリン量が必要な患者では十分な投与ができない。 - 10単位でリキシセナチドの開始用量、20単位で通常量を投与できる。
ゾルトファイ
・インスリンデグルデク+リラグルチド(トレシーバ+ビクトーザ)
- Maxで50インスリン単位
- リラグルチドを0.9mg(常用量)分投与するには25インスリン単位の投与が必要となる。
例えば、10単位の投与分ではリラグルチドの量が少なくなってしまう。
結論
ソリクアはインスリンが20単位以内で済む少し肥満以下患者
ゾルトファイはインスリン投与量が多くなりそうな肥満患者
に向いている。
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- ◯1日1回投与の時効型インスリンにGLP-1作動薬を追加した薬剤である。
- ◯インスリンとGLP-1作動薬が配合されているため、インスリンの量を増やそうとするとGLP-1作動薬の投与量も増える。少ない投与量ではGLP-1作動薬の投与量が不十分となりうる。
- ◯ソリクアはインスリン20単位、ゾルトファイは50単位が最大量となる。
- ✕ソリクアは投与できるインスリン単位が少ないため、インスリン抵抗性が高い肥満患者にはゾルトファイで高用量のインスリン投与に備える必要がある。