マンジャロという最高峰の山を連想させる覚えやすい名前。
マンジャロ皮下注アテオスのアテオスは当てて・押すだけで注射できることに由来するそう。
ふざけた名前だが、作用は新しく、効果も期待できる。
同じイーライリリーが製造販売しているトルリシティとの比較試験もあり、大きな違いは用量の調節が可能になったこと。
用量を変えれる分だけ薬局泣かせの薬ですね。
b
- ✕最も多い副作用は悪心・嘔吐、下痢、便秘などの胃腸障害である。マンジャロ単独で低血糖はほとんどないとされるが、インスリンやSU薬と併用時には注意する。
- ◯マンジャロとトルリシティは同じイーライリリーの製造販売で、直接の比較試験がある。5、10、15mg全てで優位性が示されている。
- ✕すでにGLP-1作動薬を使用している際も開始用量は2.5mgである。
- ✕正しい規格で投与する必要がある。2本で必要な用量を投与することは認められていない。薬局では使用する全ての規格を在庫しなくてはならないので、薬局泣かせといえる。
- ✕次の投与まで72h以内なら投与可能。元々の投与日は変えない。この場合、投与忘れに気付いた月曜日に投与して、元々の日曜日の投与はそのまま続ける。
チルゼパチド(マンジャロ)
薬理作用
- GLP-1とGIPの2つの受容体に作用する新規機序の持続性作動薬。
- どちらもインクレチンの1種で、膵臓に作用してインスリンの分泌を促す。
- 血糖に依存してインスリンを分泌させるため、低血糖を起こすことは非常に少ない。
特徴
- 1回使い切りのオートインジェクターで皮下投与する週1製剤。
アルブミンと結合して半減期が延長する特性がある。
- 病態に応じた細かな用量調節が可能。
用量規格として2.5、5、7.5、10、12.5、15mg製剤があり、細かな調整ができる。
- 5、10、15mgの全てでデュラグルチド(トルリシティ0.75mg)に対し優位性が示された。
- 開始時・増量時に発現しやすい胃腸障害に注意。
副作用
胃腸障害
- 用量依存的に起こるが、数日から数週間で軽減する。
- 満腹感を感じたら食事をやめること、脂肪の多い食事を避けることで回避する。
使用方法
- 2.5mgから開始し、4w投与した後、5mgの維持量に増量する。
胃腸障害の発現を防ぐため。
- 他のGLP-1作動薬から変更する際にも2.5mgから開始する。
- インスリン分泌能が保たれている患者で食事・運動療法に難渋する場合に適する。
- 注射への抵抗感さえ払拭できれば、早期から開始できる。
- デュラグルチド(トルリシティ)(0.75mgのみ)と異なり、規格が複数あるため、病態に合わせた用量調節が可能。
注射し忘れ時の対応
- 次回投与まで72h(3日間)以上であれば、すぐに投与する。
- 72h(3日間)未満であれば投与しない。
- 元々投与していた曜日は変えない。
- 例えば、毎週日曜日に投与している場合、水曜日までに気付いた場合はすぐに投与し、次の日曜日にも投与する。
問題
b
- ✕最も多い副作用は悪心・嘔吐、下痢、便秘などの胃腸障害である。マンジャロ単独で低血糖はほとんどないとされるが、インスリンやSU薬と併用時には注意する。
- ◯マンジャロとトルリシティは同じイーライリリーの製造販売で、直接の比較試験がある。5、10、15mg全てで優位性が示されている。
- ✕すでにGLP-1作動薬を使用している際も開始用量は2.5mgである。
- ✕正しい規格で投与する必要がある。2本で必要な用量を投与することは認められていない。薬局では使用する全ての規格を在庫しなくてはならないので、薬局泣かせといえる。
- ✕次の投与まで72h以内なら投与可能。元々の投与日は変えない。この場合、投与忘れに気付いた月曜日に投与して、元々の日曜日の投与はそのまま続ける。