糖尿病

【糖尿病#9】マンジャロ:新規作用機序の注射薬!

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マンジャロという最高峰の山を連想させる覚えやすい名前。

マンジャロ皮下注アテオスのアテオスは当てて・押すだけで注射できることに由来するそう。

ふざけた名前だが、作用は新しく、効果も期待できる。

同じイーライリリーが製造販売しているトルリシティとの比較試験もあり、大きな違いは用量の調節が可能になったこと。

用量を変えれる分だけ薬局泣かせの薬ですね。

Quiz

マンジャロについて正しいものはどれか。

  1. 最も多い副作用は低血糖である。
  2. 5mgの投与でトルリシティに対して優位性が示されている。
  3. 他のGLP-1作動薬の注射から切り替える際は5mgから開始する。
  4. 2.5mgから5mgに増量する際、2.5mg×2本で使用してもよい。
  5. 毎週日曜日に投与している患者が投与しわすれて月曜日に投与した。次回の投与日は投与した月曜日から1w後の月曜日となる。

情報:マンジャロは2.5、5、7.5、10、12.5、15mg製剤がある。開始用量は2.5mgとなっている。

b

  1. ✕‬最も多い副作用は悪心・嘔吐、下痢、便秘などの胃腸障害である。マンジャロ単独で低血糖はほとんどないとされるが、インスリンやSU薬と併用時には注意する。
  2. ◯マンジャロとトルリシティは同じイーライリリーの製造販売で、直接の比較試験がある。5、10、15mg全てで優位性が示されている
  3. ✕‬すでにGLP-1作動薬を使用している際も開始用量は2.5mgである。
  4. ✕‬正しい規格で投与する必要がある。2本で必要な用量を投与することは認められていない。薬局では使用する全ての規格を在庫しなくてはならないので、薬局泣かせといえる。
  5. ✕‬次の投与まで72h以内なら投与可能元々の投与日は変えない。この場合、投与忘れに気付いた月曜日に投与して、元々の日曜日の投与はそのまま続ける。

チルゼパチド(マンジャロ)

薬理作用

  • GLP-1GIPの2つの受容体に作用する新規機序の持続性作動薬
  • どちらもインクレチンの1種で、膵臓に作用してインスリンの分泌を促す。
  • 血糖に依存してインスリンを分泌させるため、低血糖を起こすことは非常に少ない。

特徴

  • 1回使い切りのオートインジェクターで皮下投与する週1製剤
アルブミンと結合して半減期が延長する特性がある。
  • 病態に応じた細かな用量調節可能
用量規格として2.5、5、7.5、10、12.5、15mg製剤があり、細かな調整ができる。
  • 5、10、15mgの全てでデュラグルチド(トルリシティ0.75mg)に対し優位性が示された。
  • 開始時増量時に発現しやすい胃腸障害に注意。

副作用

胃腸障害

  • 用量依存的に起こるが、数日から数週間で軽減する。
  • 満腹感を感じたら食事をやめること、脂肪の多い食事を避けることで回避する。

使用方法

  • 2.5mgから開始し、4w投与した後、5mgの維持量に増量する。
胃腸障害の発現を防ぐため。
  • 他のGLP-1作動薬から変更する際にも2.5mgから開始する。
  • インスリン分泌能保たれている患者で食事・運動療法に難渋する場合に適する。
  • 注射への抵抗感さえ払拭できれば、早期から開始できる
  • デュラグルチド(トルリシティ)(0.75mgのみ)と異なり、規格が複数あるため、病態に合わせた用量調節が可能

注射し忘れ時の対応

  • 次回投与まで72h(3日間)以上であれば、すぐに投与する。
  • 72h(3日間)未満であれば投与しない。
  • 元々投与していた曜日は変えない。
  • 例えば、毎週日曜日に投与している場合、水曜日までに気付いた場合はすぐに投与し、次の日曜日にも投与する。

問題

Quiz

マンジャロについて正しいものはどれか。

  1. 最も多い副作用は低血糖である。
  2. 5mgの投与でトルリシティに対して優位性が示されている。
  3. 他のGLP-1作動薬の注射から切り替える際は5mgから開始する。
  4. 2.5mgから5mgに増量する際、2.5mg×2本で使用してもよい。
  5. 毎週日曜日に投与している患者が投与しわすれて月曜日に投与した。次回の投与日は投与した月曜日から1w後の月曜日となる。

情報:マンジャロは2.5、5、7.5、10、12.5、15mg製剤がある。開始用量は2.5mgとなっている。

b

  1. ✕‬最も多い副作用は悪心・嘔吐、下痢、便秘などの胃腸障害である。マンジャロ単独で低血糖はほとんどないとされるが、インスリンやSU薬と併用時には注意する。
  2. ◯マンジャロとトルリシティは同じイーライリリーの製造販売で、直接の比較試験がある。5、10、15mg全てで優位性が示されている
  3. ✕‬すでにGLP-1作動薬を使用している際も開始用量は2.5mgである。
  4. ✕‬正しい規格で投与する必要がある。2本で必要な用量を投与することは認められていない。薬局では使用する全ての規格を在庫しなくてはならないので、薬局泣かせといえる。
  5. ✕‬次の投与まで72h以内なら投与可能元々の投与日は変えない。この場合、投与忘れに気付いた月曜日に投与して、元々の日曜日の投与はそのまま続ける。